終身保険とは?選び方・活用法までわかりやすく徹底解説!

皆さんは終身保険についてどの程度ご存知でしょうか?
終身保険は、生涯にわたって保障を受けることができる保険商品で、自分や家族の将来を安心して見据えられるようになります。
本記事では、終身保険の詳細や選び方・活用法について解説していきます。終身保険を理解し、上手に活用していくことで、安心した生活を送るための助けとなるでしょう。
終身保険とは?
保険料払込期間を設定できる
終身保険は、保険期間が生涯にわたり、死亡保障や医療保障などが受けられる保険です。終身保険は定期保険と比較して、長期間にわたる保障が得られる点が特徴です。
基本的に、終身保険は保険料払込期間が設定できますが、保険料払込期間が短いほど、毎月の保険料負担は高くなります。ただし、早期に保険料の支払いが終わるため、老後の生活費の準備に役立ちます。逆に保険料払込期間が長いほど、毎月の保険料負担は抑えられますが、保険料の支払い期間が長くなります。
また、終身保険には医療保障や介護保障を付帯することもできるため、自分や家族のリスクを総合的にカバーすることができますが、当然保険料も高くなってくるため、検討する際には、必要な保障内容と保険料のバランスを考慮することが重要です。
終身保険の種類
外貨建て終身保険
外貨建て終身保険は、契約通貨が外国通貨であることが特徴で、主にドル建てやユーロ建ての商品があります。
外貨建て終身保険のメリットは、為替リスクを活用して資産運用が可能であることです。例えば、ドル建ての保険に加入した場合、円高時に払込を行うと、円安になった際の運用益が期待できます。
ただし、為替リスクがあるため、逆に円高が進むと運用益が減るデメリットもあります。また、運用リスクが高いことから、自分のリスク許容度や資産運用方針を確認した上で検討することが重要です。
また、外貨建て終身保険は、条件によって返戻金が非課税になる場合があります。
円建て終身保険
円建て終身保険は、契約通貨が円であることが特徴の終身保険です。
円建て終身保険のメリットは、為替リスクや運用リスクが低いことです。また、保障期間が終身であるため、将来的な不安が軽減されます。さらに、満期時には返戻金が支払われるため、貯蓄目的で加入することも可能です。
円建て終身保険は、一般的に定期保険と比較して保険料が高い傾向にありますが、それに見合った高い保障内容が提供されていることから、自分や家族の生活を守るための手段として利用されることが多いです。
低解約払戻金型終身保険
低解約払戻金型終身保険は、終身保険の一種であり、保険会社によって提供される商品です。終身保険は、加入者の一生涯をカバーする保障を提供する保険であり、一般的な終身保険とは異なり、低解約払戻金型終身保険は解約時の払戻金が低く設定されている特徴があります。
低解約払戻金型終身保険は、長期間保険に加入することを目的としているため、途中での解約が予想される場合は適切な商品ではありません。また、万が一のリスクに備えた家族を守るための保障が重要であることを念頭に置いて、商品を選ぶことが大切です。
変額終身保険
変額終身保険は、保険期間が生涯にわたり、保障内容が柔軟に変化する特徴を持つ保険商品です。保険料の一部が運用資金として投資され、投資のリターンが保障額や満期時の貯蓄金額に反映されるため、市場状況などにより保障額が変動することがあります。
変額終身保険の主なメリットは、将来的に資産価値が上昇した場合、保障額や満期時の貯蓄額が増える可能性があるほか、運用リスクを分散するために、複数のファンドに投資することができます。ただし、マーケットの変動により保障額が下がるリスクも存在するため、運用状況の確認や見直しを定期的に行うことが重要です。
終身保険のメリット
保障が一生涯続く
終身保険の最大のメリットは、保障が一生涯続くことで、死亡や障害、病気などのリスクに対して安心して対処できる点です。これに対して、定期保険は契約期間が一定で、期間が過ぎると保障が終了してしまいます。
終身保険では、万が一の時に家族への負担を軽減し、生活費や相続税、子どもの教育費などに対応できる保障が得られます。終身保険には満期時に貯蓄性がある商品もあり、老後の生活資金や医療費、介護費用に充てることも可能です。
終身保険の保障額や払込期間、内容は商品によって異なるため、保険会社や一般的な保険商品の見直しや相談を行い、自分や家族のニーズに合った選択をすることが重要となります。
解約返戻金がある
終身保険や定期保険などの生命保険商品には、契約を途中で解約した際にある程度の金額が戻ってくる「解約返戻金」が設定されていることが一般的です。これにより、加入者は保険会社に払い込んだ保険料の一部を取り戻すことが可能となります。
解約返戻金は、契約期間が長くなるほど増加し、契約期間が短いと比較的低い金額に設定されています。具体的な金額は、契約時に提示される保険証券に記載されており、加入者はこれを確認することができます。
また、解約返戻金は保険会社ごとに異なるため、加入前に検討することが重要です。保険契約の内容や自分のライフスタイルに合った商品を選ぶ際に、解約返戻金も比較検討することがおすすめです。
所得税、住民税で生命保険料控除が適用される
生命保険料には、所得税や住民税の控除が適用されることがあります。これにより、生命保険料を払っている人は、一定額まで節税効果が得られることがあります。
生命保険料控除の対象となる保険商品には、終身保険や定期保険、医療保険などがあります。ただし、対象となる商品や控除額には制限があるため、確認が必要です。具体的な制限額は、所得税法に基づいて設定されており、毎年変動することがあります。
生命保険料控除を利用するには、確定申告を行う必要があるほか、配偶者が払っている生命保険料も控除の対象となることがあります。これにより、家族全体での節税効果を高めることができます。
みなし相続財産として残せる
終身保険は、その名の通り被保険者の生涯にわたって保障が続く保険商品であり、その保険金は、みなし相続財産として家族に残すことができます。その理由は、終身保険が死亡保障を主たる目的としており、契約者が亡くなった時に遺族に保険金が支払われるためです。
例えば、将来的に家族に対する負担や生活費を考慮して、遺族が経済的な支えを受けることができるようにしたい場合に、終身保険は非常に役立ち、万が一のリスクに備えることが目的の場合も、終身保険は適切な選択肢だと言えます。
ただし、終身保険は定期保険に比べて保険料が高く、払込期間も長いため、契約する際には保険会社や商品の内容を検討し、自分のライフステージに応じた適切な保険金額や受取方法を選ぶことが重要です。
終身保険のデメリット
定期保険に比べて保険料が割高
終身保険は、被保険者の一生涯をカバーするための保険商品であり、定期保険に比べて保険料が割高であるというデメリットがあります。定期保険は、一定期間だけ保障が設定されており、その期間内に死亡した場合だけ、保険金が支払われるため、保険会社のリスクが低く、保険料も終身保険に比べて安価です。
終身保険の保険料は、払込期間が長く、保険金額も大きいため、必然的に高くなってしまいます。そのため、終身保険を検討する際は、自分の生活や家族に対する負担を考慮しながら、保険会社や商品の選択や払込方法に注意を払うことが重要です。
また、終身保険は、解約による返戻金が得られることが一般的ですが、すぐに解約することを考えている場合は、初期の返戻金が低くなりますので、長期間にわたり保険商品を維持するつもりで契約するようにしましょう。
早期解約で元本割れする可能性がある
終身保険は、加入者が死亡するまで保障が続く商品であり、払込期間も長いため、早期解約すると元本割れするリスクがあります。これは、保険会社が初期の契約年数において販売コストや設定された利益を回収するため、払込保険料の一部が返戻金に充てられないためです。
早期解約のリスクを減らす方法としては、次のようなポイントが挙げられます。
- 契約前に自分のニーズをしっかり検討し、適切な保険商品を選ぶ
- 加入後も定期的に保険の見直しを行い、ライフステージや家族構成の変化に合わせて内容を調整する
- 無理のない保険料を設定し、長期間の払込が可能となるように金銭的な準備をする
また、終身保険の代わりに定期保険や医療保険、年金保険など、自分に適した保障内容と期間を設定できる商品を検討することも一つの方法です。ただし、保険商品の特徴やメリット・デメリットをしっかり理解し、自分の目的やニーズに合った選択をすることが重要です。
保険の見直しがしにくい
終身保険は、保障期間が終身にわたるため、契約後の見直しがしにくいというデメリットがあります。特に、保険料の支払いが長期間に及ぶことや、途中で契約内容を変更する際の制約が厳しいことが、見直しの障壁となることが多いです。
保険の見直しにおいて注意すべきポイントは以下の通りです。
- 契約内容を定期的に確認し、必要に応じてライフステージや家族構成の変化を考慮した見直しを行う
- 保険会社や保険商品の比較をし、自分に合った条件のものを選択する
- 保険の相談窓口や専門家に相談し、適切なアドバイスを受ける
終身保険はどんな人に必要?
保障を受けつつ、子供の教育資金を残したい人
子供の教育資金も準備したいが、自身の生命保障も受けたいという考えの方は非常に多いかと思います。
その場合、教育資金が必要になるタイミングを考慮して、保険に加入・検討することがおすすめです。終身保険を、子どもの教育資金が必要となる時期までに払い込みが終わるよう設定することで、受け取った解約返戻金を子どもの教育資金に充てることができます。
老後資金の不足を補いたい人
終身保険は、生涯にわたって保障が受けられる商品であり、保険料を支払い続けることで、将来的にまとまったお金が受け取れるため、老後資金を補いたい方におすすめです、
ただし、終身保険や年金保険に加入する際には、契約期間や受取金額、保険料の負担などを検討しましょう。自分に合った保険を選ぶためには、保険会社や保険代理店と相談することが大切です。
自身の葬儀費用を準備しておきたい人
終身保険は、生涯にわたって保障が続く商品で、死亡保障や医療保障などの機能があります。また、契約者が亡くなった際には、遺族に保険金が支払われることで、葬儀費用をカバーすることが可能です。ただし、終身保険の保険料は、一定期間だけ保障を提供する定期保険に比べて高くなりがちです。
自身の葬儀費用を準備する際には、適切な保険金額を検討することも重要です。保険金の額によって生活負担が変わるため、あらかじめ家族や相続人と相談しておくことをおすすめします。
終身保険の必要性がない人
十分な貯蓄がある人
終身保険は、死亡保障や医療保障などを生涯にわたって提供する商品ですが、保険料が高いことがデメリットとされてるため、十分な貯蓄がある場合、自分や家族の生活費や将来のリスクをカバーすることが可能です。
ただし、資産運用やリスク管理に不安がある場合や、家族に迷惑をかけずに遺産を承継させたいと考えている場合は、終身保険に加入することで節税や相続のメリットが享受できることもあります。
手厚い死亡保障を求める人
終身保険は、生涯にわたって保障される商品で、契約者の死亡時に遺族に保障金が支給されるため、家族を守ることができます。終身保険には、他にも医療保障や介護保障が設定されている場合があり、一定の年齢まで保障を受けることができます。
終身保険は、定期保険や年金保険と比べると金額が高くなることが一般的ですが、その分、保障内容が充実しています。加入者が亡くなった場合、家族が受け取る金額も高く設定されていることが多いので、遺族の生活費や子どもの教育費、相続税の負担を軽減することができます。
手厚い死亡保障を求める人が終身保険を選択する際、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 保障金額の確認
- 払込期間と返戻金の有無
- 保険料の負担に見合った保障内容を検討
- 保険会社の信頼性とサービスの比較
終身保険と他の保険との違い
定期保険との違い
定期保険と終身保険は、どちらも死亡保障を含む保険商品ですが、まず、保険期間に大きな違いがあります。定期保険は一定の期間だけ保障を受けられるのに対して、終身保険は一生涯保障が受けられます。
次に、保険料の違いと返戻金です。定期保険は期間限定のため、終身保険に比べて保険料が比較的安価ですが、終身保険の場合は解約返戻金がありますが、定期保険には解約返戻金がありません。
さらに、医療保障や介護保険などの付帯保障が終身保険には多く設定されていることが多く、これらの違いから、終身保険は家族の将来の生活費や子どもの教育費、老後の生活資金など、長期的なリスクに備える際に適しており、定期保険は短期的なリスクに対処するために利用されることが多いです。
養老保険との違い
養老保険と終身保険も同様に死亡保障が含まれていますが、養老保険は、一定の年齢(通常60歳以上)を過ぎた後の生活費や医療費を補うための保険であり、終身保険は死亡保障を生涯受けられる保険です。
養老保険の特徴としては、満期が設定されており、満期時に返戻金が受け取れる点が挙げられるほか、養老保険は老後の生活資金や医療費を目的としているため、終身保険に比べて付帯保障が充実していることが多いです。
加えて、終身保険は死亡保障が主体であり、養老保険よりも付帯保障が少ないことが多いです。
これらの違いから、養老保険は高齢期のリスクに対処するために適しており、終身保険は長期的なリスクに備える際に適しています。
終身保険の選び方と契約ポイント
加入条件(年齢や健康状態)を確認しよう
保険商品の加入には、年齢や健康状態に関する条件が設定されています。これらの条件は商品や保険会社によって異なるため、加入を検討する際には十分に確認が必要です。
まず、年齢に関しては、一般的に定期保険は若い年齢から加入可能であり、終身保険は加入年齢が高くなるほど保険料が高額になります。また、医療保険や介護保険には、加入できる年齢の上限が設定されていることが一般的です。
次に、健康状態については、保険会社は契約者が将来的にリスクを負担する可能性を評価し、適切な保険料を設定することが重要です。そのため、加入時に健康状態を確認することが一般的であり、特定の病気や障害がある場合には、加入できないこともあります。
信頼度やサービスの質
保険会社を選ぶ際に重要な要素のひとつが、信頼度やサービスの質です。保険は長期的な契約であり、万が一の時に支払いが確実に行われることが求められるためです。
信頼度を評価するポイントとしては、まず保険会社の歴史や経営状況を確認しましょう。安定した経営状況は、将来的に支払いが確実に行われる保証となります。また、保険会社の評判や口コミも信頼度の判断材料となります。
サービスの質に関しては、保険商品の内容や価格だけでなく、アフターサービスや相談体制も重要です。加入後のサポートが充実している保険会社は、保険商品の見直しや相談の際に安心して利用することができます。
契約前に無料相談をフル活用
保険商品選びは、緻密な検討が必要です。無料相談を活用することで、契約内容の確認や注意点の把握が可能になります。無料相談では、以下のポイントに着目して保険を検討することが重要です。
- 選ぶべき保険商品の種類
- 商品ごとの特徴とメリット・デメリット
- 自分に適した保険金額の検討
- 加入年齢や保険期間の設定
- 保障の内容や医療・介護・年金等の制度
- 解約手続きや更新の方法
- 家族や受取人の設定について
- 費用や負担、運用リスクの考慮
- 払込方法や準備資金の確保
無料相談は、保険会社やインターネット上のサイトで提供されています。保険商品の検討を進める中で、自分に適した商品を見つける上で有益です。また、無料相談は契約前の準備として、保険に関する知識を習得することができます。無料相談を上手に活用し、自分や家族の将来に必要な保険を選ぶことが大切です。
よくある質問
終身保険に満期はありますか?
終身保険は、その名前の通り、契約者が亡くなるまでの生涯をカバーする保険です。従って、終身保険には満期が存在しません。終身保険は、定期保険とは異なり、一定の期間が設定されておらず、必要な保障が死亡時まで継続します。
終身保険の受取人は誰にするべき?
終身保険の受取人は、契約者が亡くなった際に保険金を受け取ることができる人です。一般的には、家族や配偶者、子どもなどが受取人として設定されます。
ただし、受取人の設定は、契約者の個人的な事情や家族構成に応じて変更が可能です。
終身保険とは、いつまで保障してくれますか?
終身保険は、契約者の生涯にわたって保障を提供する保険商品です。つまり、加入者が亡くなるまで、死亡保障や医療保障などのリスクをカバーしてくれます。
終身保険の保険料はずっと変わらないのでしょうか?
一般的に、終身保険の保険料は契約期間中ずっと変わりません。契約内容によっては、一定期間だけ保険料が割安に設定されたり、毎月の支払い金額が変わるプランもありますが、基本的には一定の保険料が設定されています。
ただし、保険会社の経営状況や運用状況によっては、保険料が変動する可能性もありますので、契約前に注意事項を確認しましょう。
終身保険に加入する目的は?
終身保険に加入する目的は、主に以下です。
- 死亡時に家族に資金を残す:万が一の場合でも家族の生活費や子どもの教育資金などを確保できます。
- 医療や介護にかかる費用を補填するため:高齢になると医療費や介護費が増えるため、終身保険の給付金を活用することができます。
- 相続税対策として利用するため:保険金は受取人に非課税で支払われるため、相続税の負担を軽減することができます。
まとめ:終身保険を理解し上手に活用しよう
終身保険は、生涯にわたる保障が得られる商品で、死亡保障や医療保障などのリスクをカバーします。保険料は基本的に一定ですが、保険会社の状況によって変動する可能性もあります。
これらの情報を踏まえ、自分に適した終身保険を選択しましょう。適切なタイミングで保険会社や専門家に相談し、自分のニーズに合った保険を活用してください。
※本ページの記載内容は、2023年12月現在の社会保障制度、税制を元に記載しています。
詳細については、各制度の窓口や所轄の年金事務所、税務署等にお問い合わせください。
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