医療保険の種類と選び方を徹底解説!

医療保険とは、さまざまな病気やけがによる治療費用を補償する制度です。
しかし、医療保険の選び方が分からない、自身の合った保障内容を知りたいなど、疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、具体的な種類や概要を理解し、医療保険を選ぶポイントを押さえて解説するので、ライフスタイルに合った最適な保険を選ぶことが可能となります。
医療保険とは
医療保険は、病気や怪我による医療費用を補償する制度です。加入者が病気や怪我で治療を受ける際、一定の負担を軽減し、安心して医療を受けられるようにすることが目的です。
保険料は、所得や年齢、加入している保険の内容によって異なりますが、公的医療保険は原則として所得に応じて決まります。
医療保険の選び方は、個人の健康状態や家族構成、収入などの要素を考慮して、自分に適した保険を検討することが重要です。
医療保険の種類と概要
公的医療保険
公的医療保険は、国や地方自治体が主体となって運営する医療保険制度であり、日本国内の全ての人が加入していることが義務付けられています。
公的医療保険では、医療費の一部負担(自己負担)が求められますが、これによって医療費の高騰を抑制し、社会全体での医療費負担を緩和しています。
また、所得の低い人や高齢者、障害者など特定の条件に該当する人に対しては、自己負担の軽減が適用されることがあります。
公的医療保険の制度や運営に関する情報は、厚生労働省や市町村、健康保険組合などのウェブサイトや窓口で確認できます。自分が加入している保険の種類や内容を理解し、適切な医療を受けられるようにしましょう。
民間医療保険
民間医療保険は、国民健康保険や厚生年金保険などの公的医療保険とは異なる、個人や企業が自ら選択して加入する保険です。
民間医療保険は多様な商品が提供されており、自分に適した保険を選択することができるため、健康や医療に対するリスクをカバーし、自己負担を軽減する目的で利用されます。
民間医療保険を選ぶ際のポイントは、まず自分の健康状態やライフスタイルに合った保険を見つけることです。また、保険料や保障期間を比較検討し、費用対効果が高いものを選びましょう。
公的医療保険とは
公的医療保険制度の種類
公的医療保険制度は、国が主体となって運営される医療保険のことで、国民全てが加入している制度です。主に医療費や高額療養費の負担を軽減することを目的としています。
制度ごとに負担割合や適用範囲が異なりますが、基本的には医療費の一部を国や自治体が負担してくれるため、自己負担が抑えられる仕組みとなっています。
しかし、公的医療保険だけでは十分な保障が受けられない場合もあるため、必要に応じて民間医療保険への加入も検討することが重要です。
公的医療保険の対象者
公的医療保険は、日本国内に住む全ての国民が対象となる制度です。具体的には、国民健康保険、被用者保険(健康保険、共済組合等)の二つが主な種類であり、どちらかに加入することが義務付けられています。
国民健康保険は、一般の国民、自営業者、公務員等、被用者保険に加入していない人が対象となります。年齢や収入に関係なく加入が可能で、市町村の窓口で手続きを行います。
被用者保険は、企業や事業所に勤める労働者とその家族が対象です。厚生労働省が運営し、会社ごとに加入する制度が異なります。また、一定の年齢に達した高齢者は後期高齢者医療制度に適用されます。
公的医療保険の保障内容
公的医療保険の保障内容は、病気やけが等の治療費の一定割合をカバーしてくれる制度です。個人の負担になる自己負担率は、所得や年齢によって異なります。
また、公的医療保険では、特定の病気や手術などに対して高額療養費制度が適用される場合があり、一定の金額以上の医療費については自己負担額が軽減されます。
ただし、公的医療保険は、すべての病気や治療に対して保障されているわけではありません。例えば、歯科治療や美容整形手術、一部の薬剤など、保険適用外の治療費は全額自己負担となります。
公的医療保険での健康診断や予防接種も一部対象となりますが、一部の項目には自己負担が伴う場合があります。
民間医療保険とは
民間医療保険の種類
民間医療保険は、病気やケガに対応するために作られた保険制度であり、自分や家族の健康を守る手段として重要です。
公的医療保険と異なり、民間医療保険は個人が自身の必要としている保障内容などから自由に選ぶことができます。
一般的には、定期医療保険と終身医療保険の二種類に分類されます。それぞれ異なる特徴を持ち、対象となる病気や給付内容も異なることから、自分のニーズやライフスタイルに合わせて選択することが重要です。
定期医療保険
定期医療保険は、一定期間(10年や20年など)のみ保障される保険制度で、期間中に病気やケガにより治療が必要となった場合に、一定の金額が給付されます。
定期医療保険は、契約期間中のみ保険料を支払い、期間終了後には更新または新たな保険への切り替えが可能であるため、ライフステージや健康状態に応じて柔軟に対応ができるという特徴があります。
ただし、一部の病気や手術に対してのみの給付があり、全ての病気や治療に対応しているわけではありません。そのため、自分の健康状態やリスクを考慮しながら、適切な保険選びが求められます。
終身医療保険
終身医療保険は、契約者の生涯にわたって保障される保険制度で、高齢期の医療費負担を軽減することを目的としています。
定期医療保険と違い、終身医療保険では様々な病気や手術に対応し、保険料も一定の金額で払い続けることができます。
高齢期になると病気や治療が増えることが一般的であり、その費用を考慮すると、終身医療保険が適切な選択となることが多いです。
ただし、保険料は定期医療保険に比べて高額ですので、自分の収入や家計に照らし合わせた適切な保険選択が重要です。
また、各保険会社が提供している商品の中には、入院や手術だけでなく、がんなどの特定の病気に対する給付があるものもありますので、自分に合った保険商品を検討することが大切です。
女性向けの医療保険
女性向けの医療保険は、婦人科系の疾病やがん、不妊治療や美容整形手術などに対応した補償が含まれている保険です。
また、出産や産後ケアに関する給付も充実しており、出産一時金や出産手術給付金、産後ケア給付金などが提供されることがあります。
女性のニーズに応えた内容が特徴の保険ですが、加入時の年齢や保険料によって補償内容や給付金額に差があるため、複数の商品を比較検討することが重要です。
こども向けの医療保険
こども向けの医療保険は、子供の成長と健康をサポートするために設計された保険商品で、子供特有の疾病やケガに対応した補償が含まれている保険です。
具体的な対象疾病は、白血病や脳腫瘍などの小児がん、小児喘息、アトピー性皮膚炎などの小児特有の疾患が含まれます。また、ケガや手術にかかる費用も一定の範囲内でサポートされることが多く、子供の成長に合わせた保障内容が特徴です。
さらに、教育資金の一部を補償する教育資金給付も提供されることがあります。これにより、子供が一定の年齢に達した際に一定額が支給されるため、大学進学などの教育費用の負担を軽減することができます。
こども向け医療保険を選ぶ際には、子供の成長や健康状態、家庭の経済状況などを考慮し、適切な保険商品を選ぶことが大切です。また、子供の年齢や性別によって保険料が異なりますので、比較検討することが重要です。
がん保険
がん保険は、がんに罹患した場合に給付される保険で、医療費や治療費の負担を軽減することが目的です。
例えば、がんによる手術や入院、放射線治療、抗がん剤治療など、高額な医療費が発生した際に、治療費の負担を減らすことができます。
また、がん保険は様々な種類があり、加入者の年齢や性別、病気の進行状況に応じて選択することが可能です。例えば、女性向けのがん保険には、乳がんや子宮がんなど女性特有のがんに対する保障が含まれていることがあります。
一般的に、保障内容は大きく分けて入院給付金、手術給付金、診断給付金、看護給付金などがあります。これらの給付金は、契約者ががんに罹患し治療を受けた場合に支払われます。
民間医療保険で適用できる保障
- 入院給付金
- 手術給付金
- 診断給付金
- 療養給付金
- 出産給付金(妊婦が対象の場合)
- 介護給付金(高齢者が対象の場合)
民間医療保険は、国民健康保険や厚生労働省が運営する公的医療保険に加えて、個人が自己負担で加入する保険です。民間医療保険の主な目的は、病気やケガの治療費を補填し、生活の質を維持することです。
これらの保障は、加入者が病気やケガで治療を受ける際に、一定割合の医療費を補填するものです。また、民間医療保険には様々な種類があり、加入者の年齢や性別、既往症などの条件に応じて選択することができます。
民間医療保険を検討する際には、自分や家族の健康状況や医療費の負担を考慮し、適切な保険商品を選択することが重要です。
民間医療保険には掛け捨て型と貯蓄型がある
民間医療保険は、病気やケガに備えるため加入される保険で、主に掛け捨て型と貯蓄型の2種類が存在します。
掛け捨て型は、保険料が比較的安く抑えられるので、経済的負担が軽減されます。ただし、保険期間が終了しても、保険料が戻ってこないため、長期的な視点で見ると損になる場合があります。
一方、貯蓄型は保険料が高いことが多いですが、保険期間終了時に保険料が戻ってくるため、将来的に受け取れる金額が確定している点がメリットです。
健康状態やライフスタイルに応じて、どちらのタイプが適しているかを検討することが大切です。また、医療保険を選ぶ際には、保険会社のサイトや窓口で提供される一覧や詳細な解説を参考に、病気やケガに対する給付内容を比較しながら選択することがおすすめです。
医療保険を選ぶポイント
保険期間から選ぶ
医療保険を選ぶ際のポイントとして、保険期間が重要です。保険期間とは、保険料を支払い続ける期間であり、その間に発生した病気やケガが保険対象となります。
保険期間は一般的に、「10年」「15年」「20年」など、契約時に選択できることが多いです。自分の年齢や家族構成、将来のライフプランに合わせて選択することが望ましいです。
また、保険期間によって給付内容や保険料が変動することがあります。長い保険期間を選択すると、給付内容が豊富であったり、保険料が割安になることがあるため、自分に適した保険期間を見極めることが大切です。
入院時の保障内容から選ぶ
医療保険は、入院時の保障内容を十分検討することが重要です。保障内容は大きく分けて、「公的保険」と「民間保険」の2つに分類されます。
公的保険は、国民健康保険や厚生労働省が運営する制度で、一般的には必要最低限の保障が提供されます。一方、民間保険は、個人や家族を対象とした保険商品で、より幅広い保障内容が用意されています。
公的保険は適用範囲が限定されており、一部の病院や治療方法が対象外の場合があります。民間保険では選択肢が広がり、自分の希望に沿った治療が可能なため、高額な給付金を希望する場合は民間保険がおすすめです。
手術時の保障内容から選ぶ
保険を選ぶ際には、手術時の保障内容も重要なポイントです。手術費用は高額になることが多く、適切な保障がなければ大きな負担となります。
手術費用の補償範囲や特定の手術に対する保障があるかどうか、手術時の付帯サービスなどを確認しておきましょう。
手術時の保障内容を検討する際は、自分の健康状態や家族歴、ライフスタイルを考慮しましょう。
医療保険のよくある質問
公的医療保険に加入していれば民間医療保険はいらない?
公的医療保険は基本的な医療費用をカバーする制度ですが、全ての病気や治療費用を網羅しているわけではありません。治療費の一部自己負担が必要で、高額な医療費が発生する場合、自己負担額が大きくなることもあります。
現在独身でも加入が必要ですか?
現在独身であっても、医療保険の加入は検討すべきです。病気や怪我は予測できないため、いざという時に医療費の負担が重くならないように備えることが重要です。また、保険料は加入時の年齢や健康状態によって変動するため、早めの加入がお得です。
医療費が高額になる病気は何ですか?
医療費が高額になる病気には、がん・心臓病・脳血管疾患などが挙げられます。これらの病気は、治療や手術が必要で長期入院が伴うことが多く、医療費が膨らむ原因となります。また、慢性疾患や難病にかかると、継続的な治療が必要であり、通院や薬剤費用が長期的にかかります。
医療保険とがん保険は両方加入が必要ですか?
医療保険とがん保険の両方の加入が必要かどうかは、個人のニーズやリスクにより異なります。医療保険は一般的な病気や怪我に対する保障がありますが、がん保険はがんの治療費用や入院費用に特化した保障が提供されています。
過去に病歴があっても問題ないですか?
過去の病歴が保険加入に影響を与えるかどうかは、保険の種類や対象者、各保険会社の審査基準によって異なります。一般的には、過去の病歴がある場合でも保険に加入することは可能ですが、制限が課されることもあります。
まとめ
医療保険は、病気やケガなどで治療を受ける場合に保障を受けることができる保険です。
自身が選択する保険によって保障内容や補償金額が大きく異なるため、慎重に選択する必要があります。
必要としている保障内容をあらかじめ明確にしておき、複数の保険から比較して自身に合った保険を選びましょう。
※本ページの記載内容は、2023年12月現在の公的医療保険制度、社会保障制度に基づいて記載しています。
詳細については、各制度の窓口や所轄の年金事務所、税務署等にお問い合わせください。
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